中国「絶望家族」
「一人っ子政策」は中国をどう変えたか
メイ・フォン
小谷 まさ代
草思社
2017年

マレーシア生まれの華僑の女性でウォールストリートジャーナルの北京支局記者であった女性による中国の人口政策に関する著作。印象に残る箇所は少なかったが、「一人っ子政策」の妥当性は別として、中国は「一人っ子政策」の影響を受けて特定世代で男女人口比が大きく崩れている。

p35
冗談でよく中国の1年は犬の1年に例えられる。犬の1年は人間の7年に相当するが、中国の1年は他国の7年分ので、それほど変化が激しいという意味だ

p36
「一人っ子政策」は不必要な政策だった。
【「一人っ子政策」】今後30年にわたって経済の足枷にしかならない
私はこの事実に気づくまで少し時間がかかった。

著者の主張はこの1点に尽きるが、「一人っ子政策」の評価はむづかしい。毛沢東時代の下放政策は、都市居住男性の失業対策の側面もあったとされている。

p84 
中国社会は全てが結婚や家族を前提に作られている。
独身者や子供のいない家庭は、社会的には非常に低く扱われる

p185 
中国農村部では通常結婚に際して両家が金銭と贈り物を交換する。新郎の家からは結納金を新婦の家からは持参金を支払う。 
毛沢東時代には両家が交換するのはそれほど高額なものではなく

著者は、結納金の高騰を全く知らないようである。経済紙の記者であったが故に仕方がない

p186 
2020年までに中国では男性が女性より3000万から4000万多くなり、中国の独身男性人口は、カナダやサウジアラビアの全人口と同等またはそれ以上となると予測される。10年後には中国人の4人に一人が未熟練の独身男性になると見込まれている
男子偏重文化は他の国にもあるが、中国ほど極端な例はない。 
インドも同じく男子偏重の国だが 
新生児の男女比は男108に対して女100である
中国では、二人っ子政策に転換された時点で、男119対女100という驚くべき数字になる。
結婚相手を見つけることができない独身男性の人口がこれほど膨大になった国は、史上例を見ない。膨大な移民を受け入れるなら別だが、中国がそんな政策をとる見込みは薄い

男女比数値には驚いた。私が知る限り、第二次大戦後のソ連で、結婚適齢期の男女バランスの崩れが、恐らくは人類史上最大の数値であろう。最低でも、男50 対 女100 のレベルである。ジョークとして、「まともなロシア人男は、みんな、戦死するか、粛清されてしまった。残ったのは、クズのロシア人男性だけだ。だから遺伝子プールに大きな変化が生じた」などど言われる。マスコミ報道は一切ないものの、狙われるのは確実にウイグル人女性であろう。間違いないと思われる、移民受け入れなど多数の少数民族を有する中国には全く必要なく、かつ、ウイグル人女性は外見が異なる場合(=日本人目線では魅力的)が多いので、100%確実である。