危機と人類 上 ジャレット・ダイアモンド 
小川敏子、川上純子 訳 
日本経済新聞社 
2019年 


2019年10月25日に初版が発行され、同年11月27日は第4刷まで行っている。何故、この元々は生理学を専攻し、その後に、異なる分野に切り替えた奇妙な姓の著者によるこの書が日本で売れるのか?はなはだ疑問に感ずる。

上下二巻でフィンランド・日本・チリ・インドネシア(上巻)、アメリカ・ドイツ・オーストラリア(下巻)の著者目線での国家的危機に関する記述を「危機療法の専門家たち」という奇妙な翻訳で、12個の個人的危機の解決方法?と称するものを国家レベルに当てはめようとしている。本題に関してはメモに値しないため、印象的であった箇所のみメモ。

私ですら、同じように言える、「日本人の遺伝子は、縄文人が日本列島に住み始めた3.8万年前から初めての重大な危機を1945年以降迎えているのだ」少なくとも本書に言う国家的危機よりも上記は意味を有している


p78
フィンランド語はインド・ヨーロッパ語族とは全く関係のない、ヨーロッパでは数少ない言語の一つ

p88 
フィンランド語は 
フィンランド人以外にはほとんど話者がいない言語

p178 
明治日本は、選択的変化によって国家的危機を解決した

p185 
チリ人の圧倒的多数は、スペイン系の白人若しくはメスチーソ(スペイン人と先住民の混血)である。