面白くて眠れなくなる進化論
長谷川英祐
PHP
2015年
p47
現代の進化理論では、ハチやアリの場合、ワーカーは女王の子供なので、卵を産まずに働くという性質を司る遺伝子が女王の中にもあり、女王を通して次世代に受け継がれのだと考えられています。いわば、血縁者を経由した自然選択により説明されています
p92
「点突然変異」が起こる確率はおよそ1000万分の一(10-8)であるといわれています。
ヒトの場合、de-novo変異=新生変異は、通常、約30程度されており確かにその通りである。表現を変えてわかりやすく言えば、著者のとおりである。
p133
進化を駆動する原理
遺伝的浮動と自然選択
p140
進化のレベルーー遺伝子、個体、集団
1976年、ドーキンスは常識のように考えられていた「個体が進化の単位である」という説に対して、「利己的な遺伝子」という本を書くことで、真っ向から異議を唱えました。
ドーキンスは「遺伝子は死なない」という言い方をしているようであるが、確かにその通り。
ヒトの場合に限らず、ある個体に生じたde-nobo変異が環境に適応していれば、そのde-nobo変異が集団内に広まるというのが一般的な考え方であり、鎌形赤血球変異はホモ接合では重大な障害を招くものの、ヘテロ接合ではマラリア耐性を有しているため、マラリア蔓延地域の集団内で一定頻度に到達したと考えられている。鎌形赤血球変異は典型的な非同義変異であり、他集団よりも高い比率で非同義変異を有する奇妙な集団である朝鮮人遺伝子は、宿主に見切りをつけ、他集団に宿主を変えるであろう。ドーキンス流に言えば、そうなる。この事実を人類は知るべきである
p142
ドーキンスは強硬で、個体や集団が選択の単位であるという考え方は、進化を理解するうえで糞の役にも立たず、ただひたすらに、遺伝子に還元して考えることだけが正しい道だと強調しました
ドーキンスの欠点は、数式をもって示していないことであるが、このタイプの議論に関しては、数式は無意味かもしれない?一個体に発生した変異が集団内に広まる過程は数式で記述しうる
長谷川英祐
PHP
2015年
アリなどの昆虫生態研究者による著作で文章がうまい。イギリスの生態学の一般向け入門書ではドーキンスが、異様に高く評価されているが、いわゆる利己的な遺伝子について極めてうまく分かりやすく解説されており、科学ライターにも文才というものがあることを実感する
p47
現代の進化理論では、ハチやアリの場合、ワーカーは女王の子供なので、卵を産まずに働くという性質を司る遺伝子が女王の中にもあり、女王を通して次世代に受け継がれのだと考えられています。いわば、血縁者を経由した自然選択により説明されています
p92
「点突然変異」が起こる確率はおよそ1000万分の一(10-8)であるといわれています。
ヒトの場合、de-novo変異=新生変異は、通常、約30程度されており確かにその通りである。表現を変えてわかりやすく言えば、著者のとおりである。
p133
進化を駆動する原理
遺伝的浮動と自然選択
p140
進化のレベルーー遺伝子、個体、集団
1976年、ドーキンスは常識のように考えられていた「個体が進化の単位である」という説に対して、「利己的な遺伝子」という本を書くことで、真っ向から異議を唱えました。
ドーキンスは「遺伝子は死なない」という言い方をしているようであるが、確かにその通り。
ヒトの場合に限らず、ある個体に生じたde-nobo変異が環境に適応していれば、そのde-nobo変異が集団内に広まるというのが一般的な考え方であり、鎌形赤血球変異はホモ接合では重大な障害を招くものの、ヘテロ接合ではマラリア耐性を有しているため、マラリア蔓延地域の集団内で一定頻度に到達したと考えられている。鎌形赤血球変異は典型的な非同義変異であり、他集団よりも高い比率で非同義変異を有する奇妙な集団である朝鮮人遺伝子は、宿主に見切りをつけ、他集団に宿主を変えるであろう。ドーキンス流に言えば、そうなる。この事実を人類は知るべきである
p142
ドーキンスは強硬で、個体や集団が選択の単位であるという考え方は、進化を理解するうえで糞の役にも立たず、ただひたすらに、遺伝子に還元して考えることだけが正しい道だと強調しました
ドーキンスの欠点は、数式をもって示していないことであるが、このタイプの議論に関しては、数式は無意味かもしれない?一個体に発生した変異が集団内に広まる過程は数式で記述しうる
コメント