イスラエル人の世界観大治朋子毎日新聞出版2025年 毎日新聞記者の手によるハマスのイスラエル急襲後のイスラエル反撃に伴うガサの悲惨な状況に対して、イスラエル人はどう感じているのか?に関する内容。私がイスラエル人であれば、出生率を徐々に下げて行く、即ち、パレスチ ... もっと読む

奇人と異才の中国史  井波律子 岩波新書2005年一昔前の中国史の書籍のような内容である。中日新聞・東京新聞に連載された記事を一冊にまとめたためか、まるでジャーナリストが書いたような内容である。p22 司馬遷 36歳の時、必ず宿願の歴史書を完成させよと遺言して、 ... もっと読む

新訂 幕末下級武士の絵日記 その暮らしの風景を読む 大岡 敏昭 水曜社2019年 元来は工学系研究者の方による江戸時代の忍藩の下級武士(尾崎石城)が残した幕末の武士の暮らしぶりが良く分かる絵日記。極めて興味深い内容であり、学者先生によるもったいぶった解説本よ ... もっと読む

絵でわかる進化のしくみ 種の誕生と消滅 山田俊弘 講談社 2018年絵入りで分かりやすい内容である。木村資生の中立説に関しては、日本人は全ての者が歯切れが悪い。根井が主張したように、偶然に生じる遺伝子重複こそが分子レベルで見れば進化=種の分岐の原動力である可 ... もっと読む

High-coverage genome sequencing of Yayoi and Jomon individuals shed light on prehistoric human population history in East Eurasian Koji Ishiya et al.August 12, 2024縄文1個体、弥生1個体のみの分析である。両サンプルとも前者は偶然、後者は恐らくは選んだ結果、 ... もっと読む

絶滅の人類史なぜ「私たち」が生き延びたのか 更科 功 NHK出版新書2018年メモするべき箇所の多い良書であるが、参考文献は一切書かれてはいない。著者の主張というよりは、従来から主張されてきた人類発生史を上手くまとめている。注目すべきなのは、ヒトには犬歯がない= ... もっと読む

図説 アイルランドの歴史 リチャード・キレーン鈴木 良平 訳彩流社2000年①リチャード・キレーンについては、訳者が出版社に照会しても、アイルランドの某大学卒業した歴史家で他に著作もあるとしかわからない。アイルランド史はイギリス人=英国紳士目線によって書かれる場 ... もっと読む

日本 VS 韓国 対立がなくならない本当の理由池上 彰文藝春秋2020年 2020年2月2日にテレビ放映された池上彰氏の番組を元に書かれたものであるが、大変内容の薄い著作である。遺憾ながら、韓国人DNAは集団として見た場合には、DNA異常民族とさえ呼びうるほど特異な民 ... もっと読む

誰も知らなかった皇帝たちの中国 岡田 英弘WAC 文庫2006年岡田英弘氏の著作は、東京外大という一次資料面では非常に不利な環境にもかかわらず、恐らくは、東京外大には東アジアの各言語に真に精通した者が多数いるという利点を活かして、内藤湖南・桑原実蔵以来の長いシナ学 ... もっと読む

重力のからくり山田 克哉 講談社ブルーバックス2023年 本書刊行時点でアメリカ在住で83歳になられる元教授の方による6冊目の講談社ブルーバックスである。説明文・式共に非常にわかりやすいp193 図6-1。【重力を1とした場合強い力は、重力の1040 倍電磁力は、重力の10 ... もっと読む

アレクサンドロス大王の野望 ニック・マッカーティ 木村凌二 訳 原書房 2007年作家によるアレクサンドロス大王の伝記であるがとにかく面白いの一言。この伝記から見てアレクサンドロス大王の軍による大規模な戦闘は3~4回程度に過ぎないようであり、他は全て自軍の損害 ... もっと読む

西暦3000年の人類Nest Milleniaアイザック・アシモフフランク・ホワイト林 陽 訳徳間書店1994年パウロに関する記述からアシモフはユダヤ人では?感じて調べるとやはりそうであった。SF小説をはじめ生涯に400冊を超える著作を出したアシモフの遺作であり、世界史を上手く短 ... もっと読む

東方見聞録The book of ser marco polo,the venetian, concerning the kingdoms and marvels of the east マルコ・ポーロ青木 富太郎 訳世界探検全集 01 河出書房新社 2022年 *記述の最低でも80%以上は、不正確・誇張・嘘であり、ひょっとすると東方見聞録が有名なの ... もっと読む

恨の国・韓国ーーなぜ、日韓は噛み合わないのか金 慶珠 祥伝社2015年今まで読んだ韓国関連本の中でこれほどまでに中身のない書籍は珍しい。しかし、DNAが韓国人であることを考慮すれば当然かもしれない。ご本人は社会言語学者のつもりであるようだ。「我々は優秀な民族」が ... もっと読む

世界の多様性 家族構造と近代性 普及版 エマニュエル・トッド 荻野 文隆 訳2008年初版2025年普及版第一版超有名な著者による「第三惑星」と「世界の幼少期」を合本した著作であるものの、いつものフラン人の気取った書き方に閉口して文章は飛ばし読みした。内容から見 ... もっと読む

シリーズ中国近現代史③革命とナショナリズム  石川 禎浩岩波新書2010年中国史マニアの私から見て、非常によくできた書籍である。日中戦争に新しい、しかも正しい視線を持ち込んでいる。著者が主張するように確かに日中戦争の結果として中国は国際的に「大国に変化した」 ... もっと読む

黒死病 ペストの中世史 ジョン・ケリー 野中邦子 訳 中公文庫 2020年この書は、コロナ禍もあってかアメリカでベストセラーになったとのことである。著者は研究者ではないものの優れた内容であり、記述が正しいことを別途確認した。ペストの原発地が中央アジアであるこ ... もっと読む

だからタイは面白い暮らして分かったタイ人の「素の顔」高田 胤臣光文社文庫2023年2002年から21年間もタイ在住で妻もタイ人である著者による、面白い内容である。本棚のどこかには光文社のカッパブックスが何冊かあり、「悪魔の飽食」等々とにかく面白い著作をメインとす ... もっと読む

人口知能はいかにして強くなるのか? 対戦型AIで学ぶ基本のしくみ小野田 博一講談社ブルーバックス2017年本書により、やっと対戦型AIの原理が理解できた。ありがとうございます😊と著者に言いたい。今日でも、汎用AIなど、概念上のものにすぎない、即ち空想の産物に過 ... もっと読む

日本陸軍とモンゴル 興安軍官学校の知られざる戦い楊 海英 中公新書 2015年静岡大学の楊教授の著作であり、私には専門的過ぎてメモする箇所が少ない。しかし、本書は盧溝橋事件以後のモンゴルの軍事面での動きを知ることができる唯一の書である本書によって、中国内モン ... もっと読む

ヘタレ人類学者砂漠を行く小西 公大大和書房2024年  書かれていくご自身の内容から見て、軽いADHDであろう人類学者のインドでのフィールドワークを一般向けに書いたものであり、中身は面白いがメモ数rべき点は少ないp69 インド社会の関係原理を「差異の徹底的な顕示と異 ... もっと読む

統一教会との戦い35年そしてこれから全国霊感商法対策弁護士連絡会旬報社2022年統一教会とは単なる詐欺師団体と考えてきたが、現実には、本書にあるような各種事業・ワシントンタイムズなどの新聞をも発行する事業団体であり、その赤字を日本国内の女性をターゲットにした宗 ... もっと読む

沖縄戦 何故20万人が犠牲になったのか 林 博史 集英社新書2025年沖縄戦で何故20万人が犠牲になったのか?この問いに関する著者の主張は、要するに沖縄戦における陸軍は、日本人=国民を守るために行動していないかったからだ!という点に集約される。本書ではまるで、沖 ... もっと読む

南京事件 新版笠原 十九司岩波新書2025年 ①本書冒頭で紹介している映像のオリジナルは下記サイトに出ているが、実際にはほとんど意味の無い映像であり、リンク画像も表示されない。https://divinity-adhoc.library.yale.edu/Nanking/Photographs.html②本書は今まで読んだ ... もっと読む

大学生物学の教科書 第4巻 進化生物学D・サダヴァ 他石崎 泰樹 斎藤成也 監訳講談社ブルーバックス2014年 李氏朝鮮時代の奴婢制=奴隷制は、両班が圧倒的に多くの子孫を残したという意味では、明らかに非任意交配である。中国史、日本史との決定的な差である。しかも、朝鮮半 ... もっと読む

On whole-genome demography of world’s ethnic groups and individual genomic identityByung-Ju Kim, JaeJin Choi & Sung-Hou Kim Nature(本体)18 April 2023カリフォルニア大学バークレー校の朝鮮人3名だけで書いたネイチャー掲載論文でしかもフリーアクセスである。 ... もっと読む

ヒトの社会の起源は動物たちが知っている「利他心」の進化論エドワード・O・ウィルソン小林 由香利 訳NHK出版2020年 著者は世界的なアリ研究の権威であり、この書が何と、35冊めの著作だそうである。英語原題は、Genesis=創世記 であり、副題はThe deep origin of societies ... もっと読む

伽耶 / 任那 --古代朝鮮に倭の拠点はあったか仁藤 敦史 中公文庫2024年第一線の古代史専門の文献史学者による古朝鮮のいわゆる伽耶についての文献史学からの分析である。しかし、(1)4世紀頃約150年程の期間、最も信頼に値する中国史書の記述が、日本及び朝鮮半島につ ... もっと読む

文字の起源と歴史 ヒエログリフ・アルファベット・漢字 アンドルー・ロビンソン 片山陽子 訳 創元社 2006年 著者は本書出版時点で言語学等の正規の研究者ではなく、その意味ではアマチュアである。にもかかわらず、極めて詳しい内容であり驚いた。英文ウキペディアに ... もっと読む

日本人だけが知らないアメリカの「世界支配」の終わり カレル・ヴァン・ウォルフレン 井上実 訳 徳間書店 2007年 日本人向け著作が多く、ジャーナリストからアムステルダム大学教授となった者による日本で売れるための空虚な内容の著作である。オランダ語のヴァン=VAN ... もっと読む

High level of inbreeding in final phase of 1000 Genomes Project Steven Gazal et al. nature 02 December 2015 1000ゲノムプロジェクトフェーズ3結果公表データを元に近親交配を調べ衝撃的な結果を明記した論文であり、Nature本体掲載論文である。主として朝鮮半島に生 ... もっと読む

中国社会の見えない掟潜規則とは何か加藤隆則講談社現代新書2011年本書刊行時に読売新聞の中国総局長であった者による興味深い著作であり、中国史マニアの私としては、「さもありなん!」という印象であった。現代中国の強い拝金主義は、長い中国史においても表面上は異例の ... もっと読む

天才 genius イェール大学人講義その隠れた習慣を解き明かすクレイグ・ライト南沢 篤花 訳すばる舎2022年日本と異なりアメリカの大学の教授職は①学生に人気のある講義をする②評価の高い学術誌の論文掲載数が多い のどちらかでないと、各分野の大家を除き教授であり続 ... もっと読む

「従軍慰安婦」朝日新聞vs文藝春秋 文藝春秋 編文春文庫  2014年朝日新聞こそ日本と日本人の敵であることは明白であろう。この在日朝鮮系新聞社こそが、事実上は従軍慰安婦問題を創出した元凶である。何故、朝日新聞が明らかな在日朝鮮系新聞社となってしまったのかの理由 ... もっと読む

図表と地図で知るヒトラー政権下のドイツクラス・マグナブ松尾 恭子 訳原書房2011年 原題は第三帝国であり、著者は現代史やナチス研究者ではなく、単なる作家、編集者である。しかし、それだけに他者と異なる視点から、ナチスに関する様々なデータを提供している。データ好き ... もっと読む

哲学大図鑑ニュートン大図鑑シリーズ金山 弥平 他 監修2022年ニュートンプレス 主に自然哲学関連であり、昔読んだ純粋理性批判のようなある意味では面白い反面、意味がないとも感ずる哲学一般書籍の欠点を上手く回避している。アリストテレスの分類が印象的であった。現在、 ... もっと読む

日本人無宗教説その歴史から見えるもの藤原 聖子 編著筑摩書房2023年 宗教学者の数だけ宗教の定義があると揶揄される場合が多い。日本人は無宗教という場合にも当てはまり、中国・朝鮮に強く見られる祖先崇拝を宗教と扱うのかどうかで、大きく分かれてくる、しかし、連中の場 ... もっと読む

ルポルタージュイスラムに生まれて知られざる女性たちの私生活読売新聞中東特派員 著読売新聞のカイロ・エルサレム・テヘランの各支局長計5名によるイスラム教徒女性へのインタビューを掲載した2017から2020年の読売新聞記事をまとめた著作。私には、イスラム教徒女性の実像 ... もっと読む

東アジア三国史日本・中国・朝鮮田中 俊明 監修日本実業出版社2010年 日本・中国・朝鮮の通史を朝鮮史以外は200ページで重要トピック毎にコンパクトに上手くまとめてある。執筆者は不明(多分、大学院生?)で、監修者が内容をチェックしたと思われる。非常に???と思う記述 ... もっと読む

中国「絶望家族」「一人っ子政策」は中国をどう変えたかメイ・フォン小谷 まさ代草思社2017年マレーシア生まれの華僑の女性でウォールストリートジャーナルの北京支局記者であった女性による中国の人口政策に関する著作。印象に残る箇所は少なかったが、「一人っ子政策」の ... もっと読む

ダーウィンの思想ーー人間と動物の間内井 惣七岩波新書2009年科学哲学者によるダーウィン本であり、この書で西欧ではダーウィンが残した大量の手書きメモ・手紙等を元に「ダーウィン産業」と揶揄されるほどの大量の書籍が出され続けていることを知った。科学哲学者の著作は ... もっと読む

霊長類図鑑 サルを知ることはヒトを知ること 公益財団法人 日本モンキーセンター編2019年 乱婚制のマントヒヒが形成する集団形態に驚いた。この種は、どうやって、近親交配、近親相姦による有害ホモ接合増加という集団全体の遺伝的劣化を防いでいるのかが、チンパンジー【 ... もっと読む

日中戦争目撃者が語る昭和史 第5巻泥沼化する中国戦線新人物往来社1989年 現代史は、資料と証言から構成される。南京虐殺事件に関しては、資料・中国側証言・日本側証言の3つから見て、少なくとも4万人以上の中国民間人が虐殺されたことが確実であるにもかかわらず、その史 ... もっと読む

シャティーラの記憶パレスチナ難民キャンプの70年川上 泰徳岩波書店2019年元朝日新聞、中東アフリカ総局長で、現在ではフリージャーナリストである著者によるシャティーラというレバノンのベイルート近郊のパレスチナ難民キャンプにおける4年間にも及ぶインタビューを、その ... もっと読む

ダーウィンが信じた道進化論に隠されたメッセージエイドリアン・デズモンド、ゼェイムズ・ムーア矢野 真千子、野下 祥子 訳NHK出版2009年①本書は、ダーウィンが奴隷制に反対する家系に育ち、ダーウィン自身も奴隷制反対論者と強調している内容である。しかし、ダーウィンは ... もっと読む

シン・中国人激変する社会と悩める若者たち斎藤 淳子ちくま新書2023年 社会人類学の著作ではないものの、非常に優れた著作であり、中国在住歴が長いからこそ書けた内容である。本書で初めて気付かされたのは、中国社会の変化スピードの極度の早さである。反面、中国史マニア ... もっと読む

世界一シンプルな進化論講義  更科 功 講談社ブルーバックス 2025年 古生物学を専門とする方によるタイトル通りの分かりやすい解説書である。唯一の欠点はアメリカでは進化論を否定する者の比率が異様なまでに多いという点に一切触れられていない点である。p23 「種の ... もっと読む

目撃者が語る昭和史 第三巻満州事変 昭和3年の張作霖爆殺事件から満州建国監修:猪瀬直樹編集:平塚柾緒新人物往来社1989年現代史の研究は、資料と証言の収集と検証からなされる。例えば、南京事件に関しては資料はほぼ皆無に等しいものの、日本側証言と中国側証言があり私 ... もっと読む

機密指定解除 歴史を変えた極秘文書トーマス・B・アレン佐藤正和 訳日経ナショナルジオグラフィック社2008年 ナショナルジオグラフィック記事投稿している作家の著作で、多分、アメリカの雑誌に定期掲載されていたものを一つにまとめたものであろう。画像などは、多分、全て ... もっと読む

中国女性の20世紀近現代家父長制研究白水 紀子2001年明石書店本書によれば、日本の江戸時代と中国の清朝時代とでは結婚制度も妾も全く異なる①中国の清朝時代には、嫁は貰うものではなく、完全に「媳とは買うもの」であった。極論すれば、儒教影響下の中国では女性は基本的 ... もっと読む

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